「なぜ勉強するの?」と聞かれたら
皆さん、こんにちは。斉学舎塾長の齊藤です。
こんな感じの子どものセリフ、言われたことありませんか?
「英語なんて勉強しなくていいじゃん!おれずっと日本にいるし!」
「将来、数学の証明なんて使わないよ!」
「歴史なんて将来仕事の役に立つの!?」
言われて、答え方に困った人も多いと思います。
「受験に使うからとにかくやれ!」
「数学の証明の勉強をすると、論理的思考能力が身に付くよ」
「温故知新という言葉があってだな・・・」
答え方は何通りもありますし、どれも正解です。間違えてはいません。
しかし、「一番子どもが求めることは何か」を基準に考えると、全ての答え方が(ちょっとずつ)間違えているのです!
子どもがこのセリフを言うとき、だいたいが「あ~!勉強したくねぇ~!」と思っているときです。
ですから大人は「何とか勉強させたい!勉強が必要な理由を上手に話して、納得させたい!」
と考えて、
子どもに「なるほど、じゃあ勉強が必要だから、がんばらないと!」
と納得させたいと考えるのです。
しかし、
結論から言いましょう。
【絶対に】子ども達が納得することはありません。
なぜならば、
子ども達の「なんで勉強しなければいけないの?」
というセリフは
【居酒屋の酔っぱらったオッサンの愚痴】
と同じだからです!
単なる愚痴にどう返しても、「納得」することはありません。
上司の愚痴を言うオッサンに、「いやいや仕事なんだから命令には従わないとでしょ?」と返して、
オッサンが「それもそうだ!」と納得する光景が思いつきますか?
「なぜ勉強しなければいけないのか?」
真剣に問われたら、真剣に答えましょう。
しかし、単なる愚痴として言われたなら、
「そうか、なぜ勉強しないとなのか、疑問に思ったんだね。」
と、本人の言葉を受け止めたうえで、話(愚痴)を聞いてあげましょう。
ある程度話せば、自分の気持ちが受け入れてもらえたと思い、満足します。
気持ちが落ち着いたら、「どうすればいいと思う?」「どのくらいできそう?」と建設的な方向に話をもっていきましょう。
ほとんどの子どもは、「自分が勉強しなければならない」ということは理解しています。
理解はしているのですが、気持ち(気分・感情)が邪魔をしているのです。
気持ちが落ち着けば、ちゃんと勉強してくれます。
もし「なぜ勉強しなければいけないのか」と聞かれたら、切り捨てもせず、反論もせず、
ただ「愚痴を言いたいんだな」と思って、(ぐっとこらえて)受け止めてあげて下さい。
(いろいろ反論したいことが多いと思いますが!)
そうすると、逆に意外と勉強するようになりますよ。