反抗期の子どもとの話し方①/葛西の塾【斉学舎】
皆さん、こんにちは。斉学舎代表の斉藤です。
さて、今回から「子どもと上手にコミュニケーションを取る方法」について書いていきたいと思います。
(ちなみに、私も自分の娘にこのテクニックを使っているで、今のところ父子関係は良好です)
全3回になる予定で、一言でいうと【コーチング】の話です。
もともとは斉学舎の内部研修用の文書だったものを、保護者の方向けに加筆修正しました。
第一回の今回は、【傾聴】についてです。
もし【傾聴】できれば、他のことはいらないのではないか、というほど大事です。
まずは、【傾聴】の大前提、娘や息子であろうとも、それは単なる「他人」です。
「他人」はコントロールできるものではありません。
ですが、たくさん【傾聴】してくれた人が、
「今度は私の話も聴いてよ」と言えば、きっと聴いてくれます。
(心理学の返報性の原理みたいなものです)
イメージですが、子どもは水の入ったコップのようなものです。
「言いたいことが溜まっている=コップに水がいっぱい」という状態です。
もういっぱいなのに、「親の言いたいこと=水」をさらに入れようとしても無駄です。
まずは子どもの言いたいことを聴ききって、コップを空っぽにしましょう。
そうすれば、話を聞いてくれるでしょう(可能性が高いだけですが)。
では、具体的にどのように「傾聴」すればいいかというと、、、
1、話しやすい環境をつくる
自分の作業を止めて、相手に顔を向ける。相手が話しやすい位置、距離で聞く。
例①)真正面から見つめると居心地が悪いので、斜め45°程度に座る
例②)子供が学校での出来事を話そうとしてきたとき、料理の手を止めて向きなおる
2、うなずき
相手は「話を聴いてくれる」というサインを理解し、安心します。あまりにわざとらしくすると子どもは察するので注意。
3、相づち
「ふうん、そうなんだ!」「うん、うん」「へえ、そうなの?」「そのとおりねえ」など、状況により使い分ける。
賛同できなくても「そう思っているのね」「そう感じるのもわかるよ」など、まずはいったん受け止める。
4、話を促す
「それで、それで?」「もっと聴かせてよ!」「それからどうなったの?」と、
もっと聴きたいという気持ちを相手に伝えながら、先を促します。
5、オウム返し
相手の言っていることをそのまま、繰り返す。言っていることを受け取ったよ、というサイン。
例)○「今日は○○したくないなあ」→「そうか、したくないんだあ」
×「今日は○○したくないなあ」→「やらなきゃ仕方ないんでしょ!?」
6、共感する
気持ちを受け取る。気持ちによりそう。自分が子どものころのことを思い出すとよい。
A=Bの同じ立ち位置で。上から目線の同情や、わざとらしい演技ではいけない。
7、途中で相手の話に割り込まない
自分の考えを話して、自分が主役にはならない。
残念ながら、これらのコーチングのテクニックは「魔法の声かけ」のようなものではありません。
そもそもお母さんも忙しい上に、「聞いてるとイライラしてくる」など、実は【傾聴】の難易度は高いです。
ただ、もし保護者の方が、たまにでも実行できたら、日々の大変さが少し改善されるかもしれません。
親子関係が良好であれば、勉強の話も通りやすいです。
将来のことを考え、ぜひ少しずつやってみて下さい。