<小5で80点>は【偏差値40以下】/科目ごとの理由

皆さん、こんにちは。斉学舎代表の斉藤です。

前回に引き続き、「小5で80点は、偏差値40以下」について書きます。

今回はその中でも「なぜそうなってしまうのか」という、理由を具体的に書きます。

まずは右の写真を実てください。
1枚目は小5の英語教科書です。
Unit1、2ですので、一番最初の基本文です。
さて、今小5、6の皆さんは、これをどれくらい「覚えている」でしょうか。
5W1Hの基本文です。
さらに、青線の部分は、中2の英文法の「不定詞」です。
断言してもいいですが、10人中9人は忘れています。
「書けない」などではなく、存在ごと忘れています。

ですが、形の上ではこれらの全てのフレーズは丸暗記してあり、使いこなせることになっています。
右の写真をご覧ください。
これは、中1の学校教科書のプログラム1、一番最初です。
範囲はbe動詞の文(amとareだけ)です。
しかし、青線の部分を見てください。
不定詞が出てきます。まだ一般動詞すら学んでいないのに。
【小5でやったから使えるよね?】ということです。

当然、新中1の生徒の頭の中は???ばかりです。

 

また、算数でも同じことが起きます。
小5で習う「速さ」は、移動する人は一人だけ、途中で速さが変わったりもしません。
「速さ」の一番最後のページでも右の写真くらいです。

しかし、中1の夏頃に習う方程式では、速さが途中で変わったり、
移動する人間が二人になったりします(右下の写真)。
例え小5の時に速さが100点だったとしても対応しきれません。
何しろ、中1ではxを使った「方程式」は学びますが、
「速さ」を習ったりはしないからです。

英語でも、算数(数学)でも、「教わっていない範囲」がたくさん出ます。
しかも、新しい環境・9科目のテスト・10人以上の先生・膨大な提出物・部活でへとへと、と悪条件が重なります。
しかし、保護者の方は「なぜできないのか」という理由がわからないので、
「ちゃんとやりなさい!」と𠮟りつけることしかできません。
その結果、多くの中学1年生が疲弊していきます。
一度成績が下がると、高校受験までに挽回することは、きわめて難しいです。

次回は、これらの事情を踏まえて、対策を書いていきます。

斉学舎へのお問合せはこちらから。