何をいつ学ぶか④
みなさん、こんにちは。葛西の学び舎・斉学舎の瀧口です。
今回は小学生で何を学ぶかをお話しします。
まずこの時期がどんな時期かというと「思考モデルを司る前頭前連合野も心的モデルを司る頭頂側頭連合野もまだ未完成」な時期です。簡単に言うと「考えながら、理解しながら暗記をすることは出来ない」ということです。
では、どのように学習すればよいか?その一つの解として「小脳に見たこと・聞いたことを直接記憶させる」ことがあります。つまり「見たことをそのまま真似て学習」させます。「門前の小僧、習わぬ経を読む」ということわざが示す通り、よくも悪くも子供の脳に入って記憶されてしまうのです。その意味からも、親・社会の無意識の教育環境が大切です。
一つの解と上で記しましたが、もう一つの解が「素読」です。意味がわからなくとも、大人の強制によって声を出させ、繰り返し読むことにより自然に小脳に記憶させます。この時期は素読やそろばんのような小脳を使った教育が適しています。そして、小脳の記憶には繰り返しが必要です。
上記のどちらにしても「体得的」「小脳への記憶」を重点にした指導が重要です。そのためにも「良い模範を見せる」ことが必要です。「よいもの」を「無理にでも」暗記させることも必要になってきます。
中学生を斉学舎で指導をしている際に、勉強以前の問題として、「一生懸命勉強する」「勉強の準備をする」「先生の話を聞く」などのことに手を焼くことがあります。基礎的対応そのものが出来ない子供も多いです。
この原因は10歳頃までの教育をしっかりと受けてこなかったために、関連の神経細胞が棄却されてしまったためと考えられます。人間は10歳頃までに使われなかった脳細胞は、「ああ、これは必要ないんだな」とみなし、処分してしまうのです。
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